鹿角霊芝の鹿の角のような部位は、本来はキノコの傘となる部分です。傘ができるまえの若芽のままで成長して、繁殖直前の最も生体エネルギーに満ち溢れている特殊なキノコだとされています。つまり、鹿角霊芝は、傘を作るエネルギーを貯め込んでいるキノコとも考えられているんです。
鹿角霊芝は、したがって、自然界ではとても希少なキノコですが、技術の進歩により人工栽培できるようになり、現在に至っています。業者の中には、すべての霊芝を鹿角霊芝にしているところもあるようです。
鹿角霊芝には、β-グルカン(β-glucan) 、トリテルペノイド(triperpenoide)60種以上、ペプチドグリカン (Peptidoglycan)、マンニトール (mannitol) 、種々の脂肪酸、キチン・キトサン、そして、100種類以上のアミノ酸など、多種多様の有効成分が豊富に含まれるとしています。
鹿角霊芝の含むβ-グルカンには、グルコースがβ1-3型の結合で連なった多糖で炭素配置の右回転方向を表す"D"を加えてβ1-3Dグルカン と表されるβ-グルカンがあり、キノコの中では最も豊富に含んでいるといわれています。
そして、β-グルカンといえば、殆どの場合、β1-3Dグルカンのことを指します。β-グルカンは、体内のマクロファージなどの免疫細胞や抗酸化酵素など生体に備わった自然治癒力に働きかけて活性する作用があるといわれています。
鹿角霊芝がメタボリックシンドロームに効果があるとされるのは、自然治癒力が高まるからだとされています。鹿角霊芝に含まれるキチンおよびキトサンは、甲殻類や昆虫の外皮、軟体動物の器官に含まれている事が知られていますが、キノコ類の細胞壁にも存在しています。コレステロールの調整、免疫力の向上や尿素類の老廃物を吸着除去すると言われています。
トリテルペノイド類は、鹿角霊芝特有の苦味成分で60種類以上含有していることが確認されています。肝油や深海鮫エキス、松葉に含まれる脂肪の一種で、基本骨格はスクワレンです。副腎皮質ホルモンを介し脂肪やコレストテロール等を分解促進すると言われています。
アミノ酸は、タンパク質の材料として知られていますが、鹿角霊芝などの霊芝には、必須アミノ酸9種を含む100種類以上のアミノ酸が含まれていると言われています。
鹿角霊芝に含まれているこれらの成分によって、からだの本来もっている自然治癒力を高め、免疫力を強化する作用があることから、メタボリックシンドロームや虚弱体質など、様々な症状に効果があると考えられています。
鹿角霊芝や霊芝は、副作用として、相互作用があるとされています。それは、抗血液凝固作用をもつことにより、抗血小板・抗血液凝固作用のあるハーブや医薬品を用いている人では出血傾向が高まる可能性があるとか、血圧低下作用のあるハーブや医薬品とともに用いると、その作用を強め低血圧を引き起こす可能性があるというものです。
エリンギ / 舞茸 / 霊芝 / 鹿角霊芝 / エノキタケ