黒酢は、血圧を下げる降圧作用があるといわれています。ヒスチジンは、血管を軟らかくする作用もあります。このために、黒酢を摂ると細い毛細血管でも容易に血液の移動が出来るようになるため、血流の改善効果を期待できます。
さらに黒酢に含まれるアルギニンが一酸化窒素を作り出すことで血管を広げて血液の流れを良くする作用が期待できます。
黒酢には、さらに、黒い色素成分であるメラノイジンを含んでいます。これには、「赤血球変形能改善作用」があり、細い血管での血行改善効果が期待できます。
したがって、黒酢を摂ることで、末端の血管においての血流改善効果が期待でき、血圧の改善に効果を期待できます。さらに、アミノ酸のメチオニンやアミノ酸のシステインからつくられるタウリンは、交感神経を制御しストレス反応を抑制し、血圧を降下させると言われます。
黒酢に含まれる酢酸にも血圧の降下作用があります。酢酸として、毎日15ml摂取すると、明らかに降圧作用があるとされ、とった酢酸の量が多いほど血圧が下がり、30mlまでは健康面に問題がないと報告されています。
酢酸が血管に入るとその細胞のエネルギーとして使われアデノシンを作ります。そのアデノシンが血管の壁に張り付くことで、血管を拡張させて、血圧を下げるとする説と、酢酸が血圧に関係するレニン・アンジオテンシン系の昇圧ホルモンを抑制しているからだとする説があります。いずれにしても、この効果は、血圧の正常な人や低血圧の人には働きません。そして、酢酸の摂取を止めれば、効果もなくなります。
黒酢に含まれる酢酸は、肝臓での脂肪の吸収を抑制する働きもあります。さらに、アルギニン・リジン・グルタミンを含んでいますが、これらは、脳下垂体の成長ホルモンを刺激し、脂肪細胞中の体脂肪を分解し血液中に遊離脂肪酸として放出するのを促します。
脂肪分を細胞の燃焼する場所まで運ぶのがカルニチンです。カルニチンは、黒酢に含まれるアミノ酸のメチオニンとリジンから作られます。カルニチンで運ばれた脂肪分はさらに小さな物質になりクエン酸サイクルに取り込まれます。
そして、黒酢に含まれる、アラニン・アスパラギン酸は、クエン酸サイクルの大切な構成物であるオキサロ酢酸へと変換されることで、クエン酸サイクルが円滑に行われ脂肪の燃焼が促進されダイエット効果が得られます。
黒酢は、色素成分のメラノイジンや、各種アミノ酸、そして、酢酸の働きによって、ダイエットや高血圧の人の血圧を下げる働きを期待できるなどメタボリックシンドローム対策に効果があるといえます。ところで、アミノ酸などは製品によって含有成分が異なるようです。購入前に確認することをおススメします。
きび酢