麹は、個別では活動できず、塩や大豆、米などとともに醗酵することで、それぞれのうまみを引き出し、そこで初めて調味料としての実力を発揮します。
塩麹には、食物酵素が豊富に含まれています。食物酵素は、私達が元来持っている消化酵素や代謝酵素という体内酵素の働きを助け、分泌の節約に効果があります。
体内酵素は、消化酵素のように食べたものの消化吸収に関与するだけでなく、息をしたり、筋肉を動かしたりと、一切の生命活動に関与している代謝酵素があります。もし、酵素の働きがなければ、人間を含めた生物は生きることはできません。
酵素は、タンパク質分子ですが、体内で化学反応を起こさせるための、触媒の役目をしています。体中のあらゆる化学反応は体内酵素の触媒作用が不可欠です。そして、一生の間で作り出される体内酵素の総量は、限りがあるとの報告があります。
体内酵素を一生の間に作り出せる総量は、遺伝子によって生まれた時に決められていて、それ以上は作り出せないことが分かったとされていて、この将来作られるであろう限りある体内酵素の量を、潜在酵素と呼びます。
体内酵素の減少がメタボリックシンドロームをもたらしていると考えることもでき、また、メタボであることは、この潜在酵素を浪費して、自らの寿命を縮めているといえます。
塩麹は「さしすせそ」に続く6番目の調味料といわれるほどで、塩の代わりに利用するだけで味にコクやまろやかさをプラスしながら、塩分控えめな料理ができます。どんな料理にも使えることから、潜在酵素の節約には有効であり、生活習慣病の予防に効果が期待できます。
また、塩麹は乳酸菌を豊富に含みます。乳酸菌には腸内環境を整える働きがあり、食べることで便通や肌のコンディションをよくし、免疫力を上げることが期待できます。
麹が発酵する過程で抽出されるポリフェノールには抗酸化作用があり、アンチエイジング効果も期待できます。
ほかにもビタミンB6や葉酸などのビタミンB群が多く含まれるなど、脳の代謝を上げる働きや疲労回復効果、美肌効果も期待できます。