ガセリ菌SP株は、ラクトバチルス・ガセリSBT2055株'(Lactobacillus gasseri SBT2055)のことです。グラム陽性桿菌のラクトバチルス属ガセリ菌の菌株の一つで、悪玉菌を抑え腸内環境を整えるいわゆる善玉菌です。
メタボリックシンドロームでウエスト周囲径が健診の対象となっているのは、内臓脂肪量を推計するためです。内臓脂肪が過剰だと、脳卒中や心筋梗塞などの生活習慣病の原因となります。
ガセリ菌SP株には、内臓脂肪を低減する効果があることでメタボリックシンドローム対策に効果があるとされています。
雪印乳業と日本ミルクコミュニティ、磯子中央病院、九州大学らの研究グループは、臨床試験でガセリ菌SP株に内臓脂肪を低減する働きを確認したと2009年7月に報告しています。
臨床試験では、肥満傾向のある33〜63歳の男女にガセリ菌SP株を含むヨーグルトを1日2個(1個100g、1日量で200g)摂取してもらったところ、12週間で平均、内臓脂肪面積-4.6%、皮下脂肪-3.3%、ウエスト-1.9%、体重-1.4% とダイエット効果があり、しかも、皮下脂肪より内臓脂肪の減少率が高かったという結果が報告されています。
ガセリ菌SP株が、内臓脂肪などを低減するダイエット効果をもたらすメカニズムは今のところ解明されていないようです。
ガセリ菌SP株は、日本人の小腸に定着している善玉菌です。胃酸や胆汁に強く、口から摂取しても生きたまま腸に届いて腸管内に最大90日と長期間に渡って留まるという、高い定着性を持つことが確認されています。
ガセリ菌SP株は、内臓脂肪などを低減するダイエット効果や、整腸作用のほかに、コレステロールの低下作用、生体内抗酸化作用などの健康効果もあることが報告されています。
ビフィズス菌LKM512