この物質を化学的に合成し、肥満マウスの餌に0.05%加えた結果、4週間で血液と肝臓の中性脂肪が約30%減少し、脂肪燃焼に関わるたんぱく質の増加やエネルギー代謝の向上、血糖値は25%の低下も見られたと報告されています。
河田教授によると、あくまでも人間に換算した場合として、毎食、2〜3個のトマトか、コップ1杯(約200ml)のトマトジュースを飲むことで同様の効果が得られる可能性があるとしています。
ところで、トマトジュース150mlに大匙一杯の黒酢を加えて朝晩、食前に飲むことで、高血圧、糖尿病、肥満などのメタボ対策になり、さらに、美容やダイエットにも効果があるといわれています。
この効果をもたらす要因のひとつが、トマトに含まれる「13−oxo− ODA(13‐オキソ‐オーディーエー)」という物質であったといえそうです。
トマトは、β-カロテンやビタミンC、リコピンそして、カリウムを豊富に含む夏野菜ですが、季節を問わず一年中手に入るトマトジュースなどの加工用トマトは、完熟トマトの使用が義務付けられていることで、品種が違うこともあるんですが、生で食べるトマトよりも栄養価が高いことが知られています。
黒酢は、血行改善効果があるなど高血圧に対して効果がありますが、例えば、トマトの含むカリウムは、塩分摂りすぎのために体内に蓄積されていることで高血圧の原因となっているナトリウムの排出に効果があります。
黒酢には、便秘解消効果があるとされていますが、トマトには、ペクチンという食物繊維が含まれています。食物繊維といえば便秘解消効果が期待できますが、そのほかにも、黒酢はヒスチジンを含むなどダイエットに良い効果をもたらします。
黒酢には免疫力を高めるなどの作用がありますが、トマトの赤い色はリコピンというカロテノイドで、β-カロテンの2倍以上、ビタミンEの100倍の抗酸化作用があることが知られています。
したがって、黒酢とトマトジュースを一緒に摂ることは、それぞれの相乗効果によって、メタボリックシンドロームだけでなく高い健康、ダイエット効果を得ることができると考えることが出来ます。
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