通常の小麦粉が、主に胚乳を用いるのと比べ栄養価が高く、薄力粉と比較して3倍程度の食物繊維を含み、ビタミンB1などのビタミン類の含有量も高く、マグネシウムが6倍、鉄分が3倍程度とミネラルの含有量も高いことが知られています。
全粒粉が、通常の小麦粉よりもGI値が低いことが知られています。GI値は、グリセミック・インデックスまたはグリセミック指数 (glycemic index) ともいい、炭水化物が消化されて糖に変化する速さを相対的に表す数値のことです。
GI値が低い食品は、糖の吸収をおだやかにし、血糖値の上昇もゆるやかになるため、インスリンも分泌しすぎることなく、血糖値の上昇を抑制する作用が期待できます。
逆にGI値が高い食品は、一気に血糖値を上昇させるため、血液中の糖の処理に多量にインスリンが分泌されたり、分泌が追いつかなくなり、恒常的な血糖値の上昇を招く危険性が指摘されています。
実際、全粒粉のようなGI値の低い食べものを摂取することで、2型糖尿病と心臓病のリスクが低くなることが報告されています。
全粒粉が、通常の小麦粉よりもGI値が低いのは、食物繊維などを多く含むことによると考えられています。
そして、血糖値の上昇が穏やかな低いGI値の食品を選んで摂ることで体内脂肪を減らし、ダイエット効果をも期待できると考えられています。ただし、当たり前ですが、過剰な摂取は、逆効果であり、適度な運動を併用することがより効果的です。