エゾウコギには、主に、首、腋の下、肩甲骨周囲、などにある褐色脂肪細胞の活動を活発にして、脂肪燃焼ホルモンである脂肪分解酵素リパーゼをたくさん作る働きがあります。
脂肪分解酵素リパーゼは、血流に乗って実際に脂肪が貯められている白色脂肪細胞に届けられ、そこに貯まっている脂肪を遊離脂肪酸という燃えやすい脂肪に変えてしまうことで脂肪細胞を小さくするという働きがあります。脂肪細胞が小さくなると、アディポネクチンが生成されます。
つまり、エゾウコギは、体脂肪を減らす作用があることで結果的にメタボリックシンドロームを予防する効果があるとされるアディポネクチンを増やす作用があると考えられているわけです。
一般的に体脂肪が減るのは、運動によって消費エネルギーが多くなったときです。運動を開始すると、血中の糖がまず使用され、続いて筋グリコーゲンや肝臓のグリコーゲンが使用されます。
運動を20分程度継続すると、体脂肪内にある酵素、脂肪分解酵素リパーゼの働きにより、体脂肪が遊離脂肪酸とグリセリンに分解されます。これが血液によって筋肉に運ばれ、エネルギーとして消費されます。
したがって、体脂肪の燃焼には脂肪分解酵素リパーゼの活性化が重要な鍵となります。リパーゼを早く活性化すれば、それだけ早く体脂肪も分解され、体脂肪がどんどんエネルギーとして使われます。
ところで、エゾウコギは、脂肪分解酵素リパーゼをたくさん作る働きがありますが、これによって作られた遊離脂肪酸を消費して体脂肪を減らすには適度の運動が必要となります。
エゾウコギを摂取しても安静にしていては、メタボリックシンドロームの予防・改善効果は期待できないといえそうです。
エゾウコギ